カタカナが読めない

 カタカナをよく読み間違える。ギターのストラトの事をスラストと読んだり、甘味料のアスパルテームの事をアステルパームと読んだり、カトラリーの事をカラトリーと読んだり、どうもカタカナ文字の前後を入れ替えて読んでしまうことがよくある。ストラトに関しては中学時代、ストラトと言った友人に対して「スラストだよ」と間違った訂正をした恥ずかしい記憶もある。今は読めない自覚があるのでカタカナの単語が出てきた時は身構えて注意深く読んでしまう。ただ誰にも伝えなくてもいいような内容、例えば小説に出てくるカタカナの人物名なんかは読み飛ばしている。だから読み終えた時点でも正確な名前が分からなかったりする。そうすると面白く無いから、ほんの一時期読書にハマった時でも海外の小説は進んで手に取らなかった。そういえば日本史よりも世界史の方が覚えが悪かった気もする。

 調べてみると、ディスレクシアと呼ばれる読み書きに関する学習障害というものがあり、カタカナの読み間違えもその症状の一つに当てはまるらしい。ちなみに「ディスレクシア」という単語も「ディスクレシア」と読み間違えていないか何度も読み返した。他にも行を飛ばして読んでしまったり、「め」と「ぬ」等似た文字を書き間違えたり、へんとつくりを逆にして書いたり、といった症状もあるらしい。発症率は日本では5%、英語圏では10〜20%あるらしい。

 僕の場合症状は軽いのでディスレクシアに該当まではしないと思うけれど、同じように軽い症状で読み書きに難がある人は結構いるんじゃないかと思う。僕はカタカナは読めないクセに中学時代はまだ成績は良く、ただそれだけでは補えない自尊心を誰かを見下して保っていたような嫌なヤツだったから、当時の誰かの漢字間違いやらに対してバカにしたりしていたかもしれない。具体的な記憶は無いが、当時の友人から詰め寄られることがあったら素直に謝るしかない。